台湾総統選 民進党勝利の決定打となった勢力「天然独」とは?

台湾総統選 民進党勝利の決定打となった勢力「天然独」とは?

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投稿日: 2016年01月19日 10時30分 JST 更新: 2016年01月19日 10時30分 JST
http://www.huffingtonpost.jp/foresight/taiwanese-general-election_b_9006868.html

かつて日本の参院選で社会党(現・社民党)が大勝したときに「山が動いた」という
土井たか子委員長(当時)の"名言"が語り草になったが、今回の台湾総統選・立法委
員選挙の結果は、まさに「山が動いた」という表現がふさわしい。

動いた山は、戦後半世紀以上にわたって台湾政治に君臨していた国民党主導の政治体
制だった。民進党は過去にも総統を勝ち取ったことがあるが、2000年は国民党分裂に
よる漁夫の利。2004年の総統選は、大接戦の末に銃撃事件が起きて超僅差での勝利。
しかも、国会にあたる立法院で、民進党は1度も国民党の勢力を上回ったことがなく、
政権担当の8年間は「ねじれ国会」で、やりたいことを国民党に掣肘(せいちゅう)
されてばかりだった。

それが今回、総統選においては、56%の得票率、300万票の大差によって、野党・民
進党主席である蔡英文候補が勝利。立法委員選挙でも、定数113議席のうち、民進党
は68議席を獲得して、圧倒的第1党に躍り出た。国民党は主席の朱立倫候補を立てた
が、得票率は31%と惨敗。立法院でも、現有勢力だった64議席が半分近い35議席になっ
た。

これは、戦後の台湾において、1党専制時代から民主化の後も政治の主役として君臨
した国民党という「山」が、根こそぎ動かされたということである。

「生まれながらの独立派」

では、山を動かしたものは何だったのか。その主役の1つが、「天然独」と呼ばれ
る20代から30代の若い世代の動きだった。
「天然独」は、日本語では「生まれながらの独立派」と訳せばいいだろうか。日本の
読者には耳慣れないかもしれないが、この「天然独」の存在は、現在の台湾政治にお
いて極めて重要なキ?ードである。実際、この「天然独」を主な支持層とする新政
党「時代力量」は、今回大方の予想を超えて3つの選挙区で現職有利の情勢を逆転し
て勝利し、比例区でも2議席を獲得して合計5議席となり、民進党、国民党に続く第3
党に躍り出た。

今回の総統選で初めて投票した人々はおよそ130万人。台湾でそうした若い人たちに
話を聞いても、国民党に入れたいという人を見つけるのは至難の業だ。時代力量か、
民進党。それが若者たちの圧倒的な選択となった。

「天然独」の台頭は、2014年3月の「ひまわり運動」と切っても切り離せない。中国
とのサービス貿易協定に反対して立法院の議場に立てこもったひまわり運動の主要な
参加者たちに取材したとき、最も驚かされたのが、「台湾は独立している」あるいは
「台湾は独立すべきだ」という主張を、何の躊躇もなく、堂々と、軽々と、笑顔で口
にしている若者たちだった。

従来、台湾のなかで独立を主張することは、過去には違法とされ厳しい弾圧の対象で
あったこともあり、基本的には深刻で重いものだった。台湾独立運動の原点は、国民
党政権に弾圧され、海外に逃れた知識分子たちであり、日本や米国で独立運動を立ち
上げたからだ。

彼らは、戦後処理のなかで台湾の帰属が国際法的に未定であるという前提に立って、
国民党の台湾支配は法的根拠がなく、そのため、台湾共和国を建国するべきだという
理論を作り上げ、国民党の1党専制と闘ってきた。それゆえに彼らの主張は「法理台
独」とも呼ばれる。その「法理台独」と対比される言葉が、ひまわり運動などの社会
運動をきっかけに政治意識に覚醒した若い世代を中核とする「天然独」なのである。

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