平和の象徴と「辺野古NO」 那覇・上之屋 ハトおじさん、沖縄自立訴え街頭に


平和の象徴と「辺野古NO」 那覇・上之屋 ハトおじさん、沖縄自立訴え街頭に

「沖縄への弾圧を断ち切るには、琉球民族の独立しかない」

琉球新報 2016年9月5日
http://www.ntt-i.net/kariyushi/20160905shinpou.html


 那覇市上之屋の国道58号沿いに立ち、肩や腕にハトを乗せてバイオリンを弾き、辺
野古新基地建設とオスプレイ配備への反対を訴える男性がいる。周囲の人から「ハト
おじさん」と呼ばれるのは、那覇市の自営業、長堂嘉光さん(69)。

 母親の疎開先の宮崎県で生まれた長堂さんだが、沖縄戦で親族40人以上を亡くした。
「米軍だけでなく、自国にもいじめられている地域は世界中にどこにもない」。平和
の尊さと、沖縄の真の自立に向け、街頭に立ち続けている。

 宮崎県で生まれ、大阪で育った。大型重機の操縦士などを努めたが、2010年に“故
郷”沖縄に戻った。「ずっと魂はウチナーンチュだ」と関西弁で照れる長堂さん。基
地問題に常にさいなまれる沖縄の現状を憂い、15年3月から街頭で辺野古新基地建設
反対やオスプレイ配備反対を訴え始めた。

 当初は「辺野古新基地反対」と書かれたTシャツを着て、肩や腕にハトを止まらせ
て抗議行動をしていた。米軍属女性暴行殺人事件を受け、「訴えをもっと聞いてもら
うため、目立つパフォーマンスが必要だ」と16歳から始めたバイオリンでの演奏も披
露するようになった。

 雨の日も風の日も、毎日3回同じ場所に立ち、平和の象徴であるハトに餌をやり、
得意のバイオリンを奏でる。レパートリーはアルゼンチンタンゴを中心に約50曲。演
奏歴は50年超、腕前もなかなかだ。

 最初の頃は通り過ぎる車から罵声を浴びせられたり、からかわれたりもしたが、最
近では応援して手を振ってくれる人も増えた。「精いっぱい自分の思いを主張したい。
それだけや」

 辺野古新基地建設問題をはじめ、日米両政府は県知事選や国政選挙などで示されて
きた沖縄の民意をことごとく無視してきたことが腹立たしい。
 「沖縄への弾圧を断ち切るには、琉球民族の独立しかない」
 周囲からは非現実的だと眉をひそめられることもあるが、自身の信念は貫きたいと
意志は固い。

 「沖縄に真の平和が訪れる日が必ず来ると信じている」。ハトおじさんは今日も、
上之屋交差点の角に立つ。


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