学生の旅券や保険証、日本語学校が管理 「失踪や犯罪防止」理由 在留カードも | 沖縄タイムス

学生の旅券や保険証、日本語学校が管理 「失踪や犯罪防止」理由 在留カードも | 沖縄タイムス



9秒でまるわかり!
沖縄本島南部の日本語学校が、学生の旅券と健康保険証を管理
入管難民法で常時携帯が義務付けられた「在留カード」の取り上げも
学校は失踪防止と説明するが、入管や識者は「人権侵害」と指摘


 沖縄本島南部の日本語教育機関(日本語学校)が、沖縄に身元保証人のいない全学生の
旅券(パスポート)と健康保険証を預かり、本人に代わり管理していたことが5日までに分か
った。失踪や犯罪利用を防ぐためとして、一時はネパール出身の学生に限り、入管難民法で
本人の常時携帯が義務付けられた「在留カード」も取り上げていた。複数の学生によると、同
校に旅券などの返却を訴えても「学費が全額支払われていない」などと応じてもらえなかった
という。識者は「明らかな人権侵害だ」と指摘している。(社会部・篠原知恵、知花徳和)

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 法務省の福岡入国管理局那覇支局は本紙取材に「たとえ本人の同意書があったとしても、
学校が旅券や在留カードを預かるのは人権侵害行為に当たる」との認識を示した。身分証
明に当たる在留カードの不携帯は入管難民法違反で、罰金20万円以下の罰則がある。

 同校は学生の入学直後から旅券、健康保険証を預かっている。さらに、今年5月、ネパー
ル出身の学生数人が所在不明になった際、この学生らと同学年でネパール出身の約100
人に限り在留カードも取り上げた。権利の侵害と抗議する学生もいたが、「逃げる気がない
なら出してほしい」と迫り、全員分を集めた。

 この間、学生らは最長で約1カ月間、身分を証明できる旅券、健康保険証、在留カードを持
たず、入管難民法に抵触しかねない状態に置かれた。

 同校は、旅券の預かりのみ入学当初に学生の同意書を得ていたが、複数の学生は「必要
な時いつでも返してくれると言っていたが実際は違った。許せない」と話している。

 同校側は、旅券を預かった理由について「紛失防止」、健康保険証は「安易に他人に貸す
学生がいて問題になったため」と説明。学生の同意を得たとして「取り上げたわけではなく、
適切な対応」とした。在留カードは、ほかにも所在不明になる学生がいる恐れがあったため
必要な措置だったとしている。近年、県内で失踪する留学生は相次いでおり、対応に苦慮
する日本語学校は少なくない。

 留学生政策に詳しい東京工業大学の佐藤由利子准教授は「本来は教育的手段で解決す
べきで、明らかな人権侵害と言える」と指摘した。

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